雪道を走行する際に欠かせないスタッドレスタイヤ。通常のタイヤに比べて溝が深く、雪を掻き出すようにして進むため滑りにくくなっています。
しかし雪道を走行する予定がなければスタッドレスタイヤは必要なく、費用も高くついてしまうため購入を悩まれている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、スタッドレスタイヤを中古で購入する際のメリット・デメリットや、確認しておきたいポイントについて紹介しています。
スタッドレスタイヤを中古で購入することをご検討中の方はぜひ参考にしてみてください。
- 普通車のスタッドレスタイヤの特徴
- 普通車の中古のスタッドレスタイヤの平均相場
- 普通車のスタッドレスタイヤを中古で買うメリット・デメリット
- 普通車のスタッドレスタイヤを中古で買う時に確認したいポイント
- 普通車におすすめのスタッドレスタイヤ5選
- 普通車のスタッドレスタイヤを中古でお探しの方は車の森へご相談ください!
普通車のスタッドレスタイヤの特徴
スタッドレスタイヤとは雪道を走るためのタイヤです。ここからは、一般的なタイヤとの違いや特徴について紹介します。
スタッドレスタイヤとは
スタッドレスタイヤとは、日本や世界各地で使用されている雪道を走ることに特化したタイヤです。雪が降り積もった路面はとても滑りやすくなっており、ノーマルタイヤだと事故に繋がってしまう恐れもあります。
スタッドレスタイヤはノーマルタイヤよりも溝が深く、表面がゴツゴツに造られているので、雪の上を走行した時にも雪を掻き出すように進むことが可能です。
またノーマルタイヤだと低温の影響を受けてゴムが固くなってしまい、安定感が悪くなってしまう恐れがありますが、スタッドレスタイヤの場合は低温に適したやわらかいゴムが用いられているので、路面に密着し雪の上でも安定感を保つこともポイントです。
北欧やロシアで使用されているスタッド(スパイク)タイヤはピンがタイヤに打ち込まれていて、ピンによって滑りを防ぐタイプですが、このスタッドタイヤは路面への影響などから日本では使用が禁止されています。
そこでピンがなくても雪道を走ることに特化した「スタッドレスタイヤ」が日本では主流となっています。
スノータイヤとスタッドレスタイヤの違い
スノータイヤもスタッドレスタイヤも冬になるとよく見聞きするワードですが、この2つのタイヤは対等するものではありません。
スノータイヤは冬の路面でも走れるタイヤ全般を指しているので、スノータイヤから更にタイプ分けされたうちのひとつがスタッドレスタイヤということになります。
つまり、オールシーズンタイヤも冬でも走れるタイヤであるため、スノータイヤのうちのひとつということ。
スノータイヤのなかでもスタッドレスタイヤは、より積雪路面や凍結路面に対応したタイヤであると言えるでしょう。雪道になれていない方や、少しの雪ではなくしっかりと積雪するような地域を走る予定の方はスタッドレスタイヤを選んでおくと安心です。
サイズや性能によって価格差がある
スタッドレスタイヤはサイズや性能によっても大きく値段が異なります。相場はノーマルタイヤよりも高く、5,000~50,000円と幅も広いことがポイントです。
またサイズや性能のほかにも、メーカーや最新モデル・旧型モデルによっても価格は違います。ネットやお近くのカー用品店でも比較することができます。
タイヤは1本あたりの価格であるため、4本まとめて購入する場合は10万円以上必要になることも覚えておきましょう。もちろん単品での購入も可能ですが、4本セットで購入するとお得になるケースも多いですよ。
なお、自分自身でタイヤ交換を行わない場合は、整備工場などでタイヤ交換を依頼することになります。その場合はスタッドレスタイヤの料金だけでなく、工賃もかかってくるので予め予算を決めている方はスタッドレスタイヤの料金だけで予算いっぱいになってしまわないよう注意しましょう。
普通車の中古のスタッドレスタイヤの平均相場
普通車の中古のスタッドレスタイヤの平均相場はおおよそ新品価格の3~5割程度です。メーカーや状態によっても価格は異なるので、中古品の購入時には現物をよく確認しておきましょう。
使用歴のあるタイヤであるため、新品にくらべて寿命は短く「なるべく長く使い続けたい」という方よりも、「限られた期間だけ使用したい」という方や購入金額を安く抑えたい方におすすめです。
平均相場よりも大きく下回る価格で販売されている中古タイヤは、製造されてから長く年月が経過していたり状態が良くなかったりすることが考えられるため、慎重に選びましょう。
普通車のスタッドレスタイヤを中古で買うメリット・デメリット
スタッドレスタイヤを中古で購入する場合、慣らし運転が必要なくすぐに性能を発揮してくれることや、新品よりもずっと安くお得に手に入れられることがメリットです。
「ワンシーズンだけ」・「積雪地方へ出かける用事がある」といったような短期間だけ使用したい方に向いているでしょう。
しかしお得に購入できる一方で、中古のスタッドレスタイヤにはメーカー保証がないことや、傷や摩耗はつきものであることがデメリットです。
タイヤは消耗品であるため状態によってはスタッドレスタイヤとしての機能が落ちているものもあります。このような中古品を購入し、雪道を走ってしまうと事故を引き起こしてしまいかねません。
状態をよく確認してから購入できるよう、中古のスタッドレスタイヤを購入する際は、ネットでの購入よりも目で見て選べるお店がおすすめです。
普通車のスタッドレスタイヤを中古で買う時に確認したいポイント
普通車のスタッドレスタイヤを中古で購入する際は、新品を購入するときと違って確認しておきたいポイントがいくつかあります。
しっかりと見極めなければ、「安く購入したものの、すぐにダメになってしまった」なんてことにもなりかねません。
ここからは、普通車のスタッドレスタイヤを中古で買う時に確認したいポイントを紹介します。
タイヤの溝の状態を確認する
スタッドレスタイヤは一般的なタイヤよりも溝が深く作られています。この深い溝で雪を掻き出すようにして進んでいるのがスタッドレスタイヤの仕組みです。
タイヤは使用すると摩耗していくので、中古のスタッドレスタイヤを購入する際は溝の深さが十分に残っているか確認しておきましょう。
タイヤには「スリップサイン」という使用できる限界を表す目印が備えられています。
スタッドレスタイヤにはこのスリップサインに加え、スタッドレスタイヤとしての使用できる限界を「プラットフォーム」という目印で表しています。
プラットフォームが見えているけれど、スリップサインは見えていない状態のスタッドレスタイヤは、スタッドレスタイヤとしての役割は果たせないものの、夏用タイヤとしての走行は可能です。
スタッドレスタイヤとしての機能を求める場合には、しっかりとプラットフォームを確認しておくことが重要です。
タイヤの硬さを確認する
スタッドレスタイヤは一般的なタイヤに比べてやわらかい素材でつくられていることが特徴です。このゴムが劣化すると固くなり、路面に密着しなくなることで滑る原因にもなってしまいます。
また固くなると白っぽく変色したり、ひび割れを起こしてしまったりととても危険です。
タイヤが硬くなってしまう主な原因は紫外線による経年劣化や、空気圧の不足によるタイヤへの負荷。車に乗る頻度が少なすぎてもタイヤの劣化を早めてしまうことになります。
中古のスタッドレスタイヤを購入する際には、タイヤの表面を指で押して弾性を確認しましょう。もし指で押しても分からない場合には、硬度計を使って調べることも可能です。
製造年や製造週を確認する
タイヤの側面にはタイヤの製造年・製造週が記されていて、そこを見るだけでいつ頃つくられたタイヤなのか調べられることをご存じでしょうか。
上記の画像のように、4つの数字が並べられており、下二桁は製造年・上2桁は1月1日を1週目とした製造週を意味しています。
それらを上記の画像に当てはめると、2021年の9月~10月あたりでつくられたタイヤであることが分かりますね。
一般的なタイヤは5年が寿命と言われていますが、スタッドレスタイヤの性能を十分に発揮してくれる寿命は大体3年程度。タイヤは使用していなくても、紫外線などの影響で劣化してしまうため、溝の深さだけでなく製造年・製造週も重要です。
普通車におすすめのスタッドレスタイヤ5選
「スタッドレスタイヤを選べばどれも同じ」は間違いです。タイヤもメーカーやモデルによって性能や価格が異なります。それぞれの強みを見比べて、自分に合ったスタッドレスタイヤを選ぶようにしましょう。
ここからは、普通車におすすめのスタッドレスタイヤについて紹介します。
ヨコハマタイヤ/ice GUARD7 iG70
画像引用:ヨコハマタイヤ
ヨコハマスタッドレス史上最高の氷上性能を誇る「iceGUARD7 iG70」は、雪の上だけでなく凍結路面でも安心して走れる氷にも雪にも効くスタッドレスタイヤです。
独自開発のコンパウンド「ウルトラ吸収ゴム」と、ヨコハマ史上最大の溝エッジ量と設置面積によって従来品(前モデルのiG60)に比べて氷上旋回性能は7%向上、氷上制動性能は14%の向上を実現しています。両立することが困難な、氷上性能と雪上性能を高次元で両立させていることが、iceGUARD7 iG70の強みです。
氷上ブレーキ性能ユーザー満足度は、北海道や東北などの降雪エリアで95.7%。西日本を中心とした非降雪エリアでは、97.0%の高い満足度を獲得しています。
またiceGUARD7 iG70に用いられているウルトラ吸収ゴムは、コンパウンドのやわらかさを持続させる劣化抑制効果を発揮するため、約4年後も摩擦力の低下は少なく永く効くことも魅力です。
スタッドレスタイヤの性能を十分に発揮できる寿命は約3年程度と言われているなかで、4年後にもしっかりと役割を果たしてくれるのはコスパが高いと言えるでしょう。
「よりちゃんと曲がる、よりちゃんと止まる」iceGUARD7 iG70は、雪の上を走ることに慣れていない方や、心配性の方にもおすすめの性能の高いスタッドレスタイヤです。
ブリヂストン/BLZACK VRX3
画像引用:ブリヂストン
BLIZZAK VRX3は、ブリヂストンが販売するスタッドレスタイヤの最新モデルです。従来モデル(BLIZZAK VRX2)に比べて氷上ブレーキは20%、摩耗ライフは17%向上しています。
横断歩道や直進道路でも、ブレーキを踏み込んでから車が止まるまでの距離が長いと思わぬ事故に繋がってしまい危険ですよね。BLIZZAK VRX3は前モデルよりも早くブレーキが効き、安心して走ることができます。
また、水路の断面形状を楕円型にすることで、吸水力が向上したVRX3搭載のフレキシブル発泡ゴムも特徴のひとつです。さらにフレキシブル発泡ゴムには、ロングステイブルポリマーを配合し、グリップ性能の低下を抑制する効果があります。
ブリヂストンの最新モデルということもあり、価格面ではリッチな買い物になりますが、安全面を重視したい方にもおすすめです。新品で買うと高くつきますが、中古を選ぶことでお得に手に入れられるでしょう。
ヨコハマタイヤ/ice GUARD6 iG60
画像引用:ヨコハマタイヤ
ヨコハマタイヤのスタッドレスタイヤ「iceGUARD」の前モデルiceGUARD6 iG60は、スタッドレスタイヤの弱点である燃費性能をカバーした低燃費のスタッドレスタイヤです。
ヨコハマタイヤが販売する低燃費タイヤ「BlueEarth」で培った高い技術を、iceGUAD6 iG60にも用いられていることが強み。
またiceGUARD6 iG60は、静粛性にも優れていることがポイントです。iceGUARD6 iG60より前のスタッドレスタイヤモデルに比べて、パターンノイズの騒音エネルギーを33%低減させました。
もちろん氷上性能も申し分ありません。タイヤの溝は非対象となっており、内側は八の字型の溝がつくられていて、あらゆる方向でエッジ効果を発揮する仕組みになっています。
一方で外側は雪上での走行に対応するよう、三角のスポットを採用。これは溝に入った雪を排出する効果があり、雪上性能の向上に貢献しています。
iceGUARD7 iG70の前モデルということで、よりお得なお値段で手に入れられることがiceGUARD6 iG60の魅力です。
性能は妥協せずに、価格面でもお得にスタッドレスタイヤを購入したいとお考えの方におすすめします。
ダンロップ/WINTER MAXX03
画像引用:ダンロップ
ダンロップが生産・販売するスタッドレスタイヤ「WINTER MAXX03」は、特許を取得したナノ凹凸ゴムが特徴です。
ナノ凹凸ゴムはやわらかく、氷上路面に合わせて形状を変えて密着させることで瞬時に止まることを実現しています。
WINTER MAXX03の前モデルであるWINTER MAXX02に比べると、新品時には氷上ブレーキ性能は22%・氷上コーナリング性能は11%も向上させました。
またWINTER MAXX03は、摩耗しても表面に出てきたMAXXグリップトリガーという素材が溶けることで、新たな凹凸構造が生まれる仕組みになっています。これにより、使い続けても、しっかりとスタッドレスタイヤとしての性能を発揮してくれることが強みです。
ブリヂストン/BLZACK VRX2
画像引用:ブリヂストン
ブリヂストンのスタッドレスタイヤBLIZZAK VRX3の前モデル「BLIZZAK VRX2」は、従来品ということもあり、今まで以上にお求めやすい価格で購入できることが大きな魅力です。
これまでは「BLIZZAKが欲しいけれど、高くてなかなか手が出せない」と購入を見送られてきた方にもおすすめ。
前モデルでも性能は高く、BLIZZAK VRX2よりも前のブリヂストンのスタッドレスタイヤBLIZZAK VRXに比べると、氷上ブレーキは10%短縮していることや、路面の水膜を除去するアクティブ発泡ゴムを採用し、氷上でも安心して走れます。
ブリヂストンのBLIZZAKシリーズは国内でも高いシェア率を誇り、北海道・北東北主要5都市の3,300台を対象にアンケートをとった結果、49.2%の車がBLIZZAKを履いていたという結果もでています。49.2%の装着率は、それだけBLIZZAKが支持されているということですね。
普通車のスタッドレスタイヤを中古でお探しの方は車の森へご相談ください!
スタッドレスタイヤとは、一般的なタイヤよりも溝が深く、雪の上を安全に走ることを目的につくられたタイヤです。新品で購入するとものによっては10万円をはるかに上回ってきますが、中古のタイヤを購入することで出費を抑えられます。
中古のスタッドレスタイヤを選ぶ際には、製造年週や溝がどのくらい残っているかなどしっかりとチェックしておきましょう。長期的に使用せず、旅行などピンポイントでの使用を目的とされている方に中古スタッドレスタイヤはおすすめです。
記事内で紹介してきたスタッドレスタイヤ以外にも、さまざまなスタッドレスタイヤが販売されています。特徴をおさえてご自身に合ったスタッドレスタイヤを選びましょう。
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