豆知識 2024年5月22日

中古の普通車購入時における見積もりの注意点!正しい見方やもらい方などをくわしく解説

中古の普通車を購入する前には、費用の詳細を確認できる見積もりを取ることが大切です。

しかし、実際にはもらい方や正しい見方などが分からないという方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、中古車購入における見積書の扱い方を紹介します。
支払総額を抑えるためにも、車両本体の価格以外のさまざまな諸経費について確認しておきましょう。

中古の普通車購入時に見積もりをもらう方法とは?

中古の普通車購入時に見積もりをもらう方法とは?

中古の普通車に限らず、どのような自動車を契約する前には必ず〈見積もり〉をお店へ依頼します。
見積もりをもらう方法は2パターンあります。

まず1点目は、実際に店へ足を運んで依頼する方法。
お店へ行って現車を確認することで、より正確な車の状態を把握することができるでしょう。
「この内訳は何?」「これは絶対必要?」等、不明な点を直接営業マンに聞けることがポイントです。
ただ、来店するには自宅からさほど離れていない距離にお店があること、または営業時間内に来店することができる人に限定されます。

そこで、2点目となるネットで見積もりの依頼を行う方法があります。
ネットであれば24時間見積もりの依頼ができる上、お店が遠方であればわざわざお店へ行って見積もりをもらう必要がありません。
大まかな概算の見積もりとなりますが、およその見積額を把握することはできるでしょう。

中古の普通車購入時の見積もりで知っておきたいこと

中古の普通車購入時の見積もりで知っておきたいこと

ここからは、中古の普通車を購入する時に依頼する見積もりについて、知っておくべきポイントを2つご紹介します。
ポイントを抑えておくことで、購入から納車までスムーズに手続きが行えるでしょう。

見積もりの形式や表記は販売店ごとに異なる

中古の普通車を扱う自動車販売店は、数多くあります。
それぞれ内訳の意味は同じだとしても、表記が違うことも多々あります。
中古車販売店において、見積書のフォーマットを統一しないといけないというルールは設けられていないのです。

表記が違えば他社と比較する時に少し難しくなるかもしれませんが、各お店によって見積書のフォーマットは違うということを理解しておきましょう。

見積もりの見方を覚えることでトラブルを避けられる

見積書の表記は違うこともあると言いましたが、中古の普通車を購入するうえで、絶対に必要となる項目は次の2点。

1.支払総額
2.諸費用(納車費用やリサイクル料金等)

これら2つの項目は、必ず見積書に記載しています。
下取車がある場合は下取車手続き費用が、オプションを付ける場合はその分費用が追加されます。

中古の普通車を購入する時に一番懸念されがちな「諸費用」については、不適切な費用を支払わないためにも、諸費用を加えた支払総額の表示が義務付けられてました。
今まででは、納車準備費用等をひとまとめに諸費用として請求されることもありましたが、2023年10月以降は明確な「支払総額」での車体価格の表示となっています。

ユーザーにとっては、見積もりが適正かどうか判断しやすくなったと言えるでしょう。

【費用項目別】中古の普通車購入時における見積もりの見方

【費用項目別】中古の普通車購入時における見積もりの見方

自動車公正競争規約・同施行規則の改正がされた今、見積書にも今までと違う表記がされていることがあります。
中古の自動車を購入する時の知識として、新しく表記された見積もりの見方を詳しく解説します。

【支払総額(諸費用含む)】

ここで言う〈支払総額〉とは、車両価格と諸費用を合算した額を指します。
これは消費者庁及び公正取引委員会にて定められているルールですので、どの中古車販売店でも同じ表記方法となります。

支払総額は、2項目に分かれます。

1.車両価格
2.諸費用

1.車両価格

車両価格は、今まで通り「99.8万円」や「49.8万円」等、販売店が定めている価格です。
この車両価格にも以下のような内訳があります。

車両車体価格
納車準備費用(洗車やクリーニング等)
販売手数料
休日納車費用 等

カスタムパーツやオプションが装備された状態で展示している車は、もちろん装備品込みの価格表示となっています。
また、この車両価格には、今までに自動車を購入したことがある人は一度は耳にしたことがあるであろう「納車準備費用」も含まれています。

また、納車前点検など、納車前に整備が必要である車に関しても、この車両価格に含まれることになります。
支払い総額の中に、上記項目は全て含まれているので、二重に請求されていないか確認しましょう。

2.諸費用

■保険料(自賠責保険料)

自賠責保険料は全ての自動車に加入が義務付けられています。
中古車の場合、車検満了日までの保険料となるため、車によって額が異なります。
また、乗用か貨物かによっても保険料は違ってきます。
日本本土の乗用車の保険料を一覧でご覧ください。

契約期間 自家用乗用 自家用小型貨物
25か月 18,160円 20,950円
24か月 17,650円 20,340円
13か月 12,010円 13,480円
12か月 11,500円 12,850円

参考資料:日本損害保険協会

■税金

・自動車重量税

重量税とは名前の通り、車体の重量に応じて定められている税金です。
環境に優れた自動車は、優遇措置が受けられるようになっています。

これは、中古の普通車を購入する時に必ず必要な税金かというとそうではありません。
新車を購入する時には必ず必要となりますが、中古車の場合、支払わなければならない車とそうでない車があります。
その違いは〈車検〉にあります。
重量税は、新規登録をするときや車検を受けるときに必ず納付しなくてはいけない税金です。
ですので、中古車の場合、車検が切れている状態の自動車を購入する時のみに支払い義務が発生します。
車検が残っている状態の中古車を購入する時は、支払う必要はありません。

乗用車の自動車重量税の一覧は以下の通りです。

継続車検 エコカー エコカー
本則税率
エコカー外
その他 13年経過 18年経過
0.5㌧以下 免税 5,000 8,200 11,400 12,600
~1 10,000 16,400 22,800 25,200
~1.5 15,000 24,600 34,200 37,800
~2 20,000 32,800 45,600 50,400
~2.5 25,000 41,000 57,000 63,000
~3 30,000 49,200 68,400 75,600

参考資料:自動車重量税の税額

・自動車税種別割

「種別割」と名称は変更されましたが、今までの自動車税と同じく、排気量の大きさによって定められています。
軽自動車は月割で計算されませんが、普通車の場合は年度途中で名義変更されると月割で計算されます。
例えば、12月に中古の乗用車を納車した場合、翌年の3月31日までの4か月分の自賠責保険料を支払わなくてはなりません。

また、2019年10月1日を境に自動車税種別割が変更されています。
ですので、購入する車の初度登録が令和元年(2019年)9月以前であれば、自動車税種別割は引き下がる前の税率で試算されます。

自動車税種別割の一覧は以下の通りです。

排気量 新規登録日 差額
~2019.9.30 2019.10.1~
1,000cc以下 29,500円 25,000円 ▲4,500円
~1,500cc以下 34,500円 30,500円 ▲4,000円
~2,000cc以下 39,500円 36,000円 ▲3,500円
~2,500cc以下 45,000円 43,500円 ▲1,500円
~3,000cc以下 51,000円 50,000円 ▲1,000円
~3,500cc以下 58,000円 57,000円 ▲1,000円
~4,000cc以下 66,500円 65,500円 ▲1,000円

参考資料:総務省/自動車税

・自動車税環境性能割

自動車税環境性能割とは、今までの自動車取得税と同じです。
燃費性能に応じた税率が設定されています。
環境性能割は、名義変更時に発生する税金であり、これは自動車によって必要となる場合もあれば不必要な場合があります。

自動車取得税から環境性能割へと名称が変更されてからは、課税率が0%~3%となり、税が軽減される自動車が多くなりました。
燃費が良い車であればあるほど、優遇措置を受けれるという制度になっています。

・法定費用

ここで言う「法定費用」とは、印紙代のことを指します。

登録手続きで印紙が必要なときは、車庫証明取得時や名義変更時。
車庫証明は保管場所を管轄している警察署にて手続きを行い、印紙を支払った後交付されます。
また、車検が切れている状態の車を購入する時も、車検が残っている状態の車を購入する時も、登録手続きは管轄の陸運局で手続きが行われます。
現地で印紙代を支払い、車検証が交付されます。

・リサイクル預託金

リサイクル預託金とは、将来その車を廃車する時に必要となる費用を、事前に支払っておく費用のことです。
これは所有者もしくは使用者に支払う義務があります。
リサイクル料金を車両価格に含めるか、含めないかはお店側で選ぶことができるので、諸費用に含まれているのか含まれていないのか、見積もりを確認しましょう。

仮に車を売却する場合、リサイクル預託金の用紙は必要となります。
多くの場合、車検証と一緒に保管されていることが多いですが、万が一紛失した場合でもリサイクル預託金を調べることは可能です。
車の情報(車台番号・ナンバープレート)がわかれば、代用として印刷した用紙を添付しましょう。

▶自動車リサイクルシステム

■登録等に伴う費用

・検査登録手続き代行費用

車検証ができあがるまでに、販売店が代行する手続き費用は2点。

1.検査登録手続き代行費用
2.検査費用(指定工場)or車両持込費用(認証工場)

検査登録の代行費用とは、車検証ができるまでに陸運局へ行って名義変更など手続きを代行で行う費用です。

指定工場であれば工場内で車検の手続きを行い、陸運局にて名義変更の手続きを行います。
一方の認証工場であれば、工場内で車検の手続きが行えません。
ですので、購入したお店が認証工場であれば、車検を通していいか判断するのは、陸運局の検査員です。
この場合は、車を陸運局へ持ち込み車検を受ける代行費用ということになります。

・車庫証明手続き代行費用

普通車であれば車庫証明は一部地域を除き、名義変更前に必ず取得しなくてはなりません。
印鑑証明や実印等、名義変更に必要なモノが揃っていても、車庫証明が取得できていないと手続きは行えません。

保管場所の管轄の警察署でお店側で代行して、車庫証明書の申請・取得する費用となります。

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【支払総額に含まれない費用】

ここまで支払総額に含まれる諸費用をご紹介してきましたが、ここからは支払総額とは別で費用が必要となる諸費用について深堀します。

なぜわけるのか?という疑問が生じますが、決して「諸費用」としてふさわしくないわけではありません。
契約者によって必要なのか不要なのか異なってくる部分であるため、支払総額には含まれていません。

支払総額に含まれない諸費用は以下の通りです。

1.保険料(任意保険料)
2.法定費用
3.登録に伴う費用

1.保険料(任意保険)

任意保険料は契約者個人で加入することもできます。
そのため、自動車を購入したお店で必ずしも加入しなくてはならないという決まりはありません。
任意保険にも様々な種類があり、対人・対物と言われるヒトとモノにたいして補償される保険には、全国で75%以上の加入率となっています。
参考:損害保険料率算出機構

2.法定費用

自分の好みのナンバープレートの数字を選ぶことができる〈希望番号〉を選択する人もいるでしょう。
ここで言う「法定費用」とは、希望番号の申請時に発生する費用です。
人気の数字には抽選方法が設定されていることがあります。

地方自治体により金額は前後しますが、およそ5,000円ほどの費用が必要となることを把握しておきましょう。

3.登録等に伴う費用

下取車手続き代行費用

下取車の有無によって手続きの費用が加算されます。
仮に、ローンを完済していたとしても車検証の所有者欄がローン会社であれば、ローンを解約する手続きを取らなければなりません。
また、下取りした車をそのまま放置するわけにはいかないので、名義変更の手続きを行わなければなりません。
主にその代行費用として請求されます。

下取車査定料

どこのお店も査定料を徴収するとは限りません。
中には査定を行う際に、金額が発生するお店があるということを頭に入れておきましょう。

査定を依頼する時は、事前にお店のリサーチをしておくことがお勧めです。

府外(県外)登録費用

車検証をの登録を行う陸運局は、自動車の保管場所の住所によって管轄が区切られています。
そのため、自動車を購入したお店の管轄外(府外や県外)の保管場所住所となるケースでは、上乗せして登録費用が必要となることを理解しておきましょう。

納車費用

納車費用とは、購入者の希望する場所まで車を配送するときに発生する費用です。
自走の場合や、遠方であれば陸送会社を使うこともあるでしょう。

ただ、この納車費用は契約者がお店に車を引き取りに行く店頭納車の場合、適用されることはありません。

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中古の普通車購入時の見積もりは複数社に依頼して比較・検討することが大事!

中古の普通車購入時の見積もりは複数社に依頼して比較・検討することが大事!

お気に入りの乗用車を見つけたら、即決したいと思う人も多くいるはずです。
中古車は1台ものとなるので、尚更今すぐ購入しよう!と思うことでしょう。

しかし、中古の普通車を購入する時に焦ってはいけません。
中古と言っても車両価格は決して安いものではありません。
購入後に後悔しないよう、見積もりを依頼する時の2つのポイントをおさえておきましょう。

1.即決しないこと
2.他社と比較する

即決を避けた方がいい理由の一つに、焦るあまり見積書の「保証」の有無の確認を怠る恐れがあります。
中古車を購入するうえで、販売店の保証に加入することはとても重要です。
費用を削りたいからと言って保証無しで購入したとしても、使用年数が長くなっている中古車は、部品交換や故障等のリスクは高まります。
購入時に保証は決して省かないようにしましょう。

また、他のお店と見積書を比較することで「あれ?!なぜこの項目にこんなに費用が必要なんだ?」と、気づくことができます。
数千円の差であれば相場で間違いはありませんが、一つの項目で数万円の差が生じていれば「おかしい!」と思うはずです。

中古の普通車の見積もり依頼は車の森へご相談下さい!

中古の普通車の見積もり依頼は車の森へご相談下さい!

中古の普通車購入時に、注意する点は4つ。

見積表は店ごとに違うので比較時に注意
見積もりの項目内容を理解する
諸費用は節約することができる
即決しないこと

以上4点の知識があることで、購入後のトラブルを回避することができるでしょう。

また、2023年10月1日から自動車公正競争規約・同施行規則の改正により、中古車販売店の車両価格の表記方法が〈支払総額〉に変わっています。
支払総額が明確なため、より安心して中古の普通車を購入することができるでしょう。

この記事をお届けしました車の森には、中古車に限らず登録済未使用車の扱いもございます。
「中古車はちょっと不安かなあ…」と思われている方も、ぜひ車の森をご利用ください!

皆様のお問合せ・ご来店を心よりお待ちしております。

 

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この記事を書いた人
営業
森田龍太朗
Ryutaro Morita
ヨシダオートサービスに入社して7年目。整備士を経て現在は営業や仕入れの業務をしています。 ブログ記事を通して自動車販売店独自の目線でお客様にお得でタメになる情報をお届けしていきます。 資格としては自動車整備学校にて二級自動車整備士を取得しております。