コンパクトカーの購入を検討している方の中には、日産の人気コンパクトカー「オーラ」と「ノート」どちらを購入するか迷っている方もいるのではないでしょうか。
この2台は似ている部分が多いため、違いが気になりますよね。
この記事では、デザインや装備、走りの違いなど、オーラとノートをさまざまな角度から比較します。
日産「オーラ」と「ノート」とは
画像引用:日産オーラ
日産オーラは、“新次元の電気の走りと上質さをまとった、プレミアムコンパクト”をコンセプトに開発され、2021年8月に誕生しました。
日産ノートの上級モデルとして位置付けられており、「感性品質」「美・機能」「先進感」にこだわりを持っていることが特徴です。
コンパクトカーというと簡素な造りという印象を持っている人も多いかと思いますが、オーラのインテリアは「上質な暖かい雰囲気のラウンジ」をイメージしています。
オーラは、ノートと同時に2021-2022日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞しています。
「コンパクトカー」という概念を覆しており、今までの常識に無いプレミアムコンパクトカーと言えるでしょう。
画像引用:日産ノート
「充電が不要な電気自動車」として周知されている日産ノート。
遡ること約20年前、コンパクトカーとして2005年に誕生します。
現在はe-POWERのみのパワートレインとなり、低燃費だけでなくスムースな加速や滑らかな走りを実現しています。
また、コンパクトカーでありながら居住性が高いことが特徴です。
収納スペースが豊富にあることや、ラゲージスペースの使いやすさ等、日常生活にも適しているモデルです。
3代目となる現行モデルは、発売後1か月間の目標台数8,000台を大きく上回る、20,044台を達成しています。
注目を集めているコンパクトカーと言えるでしょう。
日産「オーラ」と「ノート」のスペックの違いを比較
それでは、ここからは「オーラ」「ノート」のスペックを比較しながらご紹介しましょう。
パッと見た感じはよく似ていますが、実はサイズや性能には違いがあります。
ボディサイズ
オーラNISMO | オーラ | ノート | |
全長 | 4,125 | 4,045 | |
全幅 | 1,735 | 1,695 | |
全高 | 1,505 | 1,525 | 1,520 |
室内寸法:長 | 2,030 | ||
室内寸法:幅 | 1,445 | ||
室内寸法:高 | 1,240 | ||
ホイールベース | 2,580 | ||
トレッド 前/後 | 1,510/1,510 | 1,490/1,490 | |
最低地上高 | 115 | 130 | 135(140) |
ノートとオーラのボディサイズを比較してみると、若干ではありますがオーラ(NISMOを除く)の方が大きくなります。
ノートよりも車幅が大きくなることで、3ナンバー扱いとなります。
ナンバープレートには、使用の本拠の位置の管轄である地名が記載しています。
その地名の隣にある「580」や「330」といった3桁の数字に注目してみます。
5から始まる数字の車は「5ナンバー」と呼ばれる小型乗用自動車です。
一方の3から始まる数字の車は「3ナンバー」となり、普通乗用車扱いとなります。
それぞれの条件は以下の通りです。
5ナンバー 小型乗用自動車 |
3ナンバー 普通乗用自動車 |
|
全長 | 4,700mm以下 | 4,700mm超 |
全幅 | 1,700mm以下 | 1,700mm超 |
全高 | 2,000mm以下 | 2,000mm超 |
排気量 | 2,000cc以下 | 2,000cc超 |
参考:自動車検査登録情報協会
5ナンバーになるためには、すべての条件を満たす必要があります。
5ナンバーの条件どれか一つでも規格外になってしまうと、その車は3ナンバーとして扱われます。
ここで、注目する点は両車の全幅。
ノートの1,695mmに対し、オーラは1,735mm。
上の表に当てはめてみると、全幅は1,700mmを境に設定されていますね。
そのため、ボディサイズの差が数cmであったとしても、ノートは5ナンバー、オーラは3ナンバーという違いが生じます。
5ナンバーから3ナンバーになることで、維持費に影響することはないと考えましょう。
動力性能
ノートとオーラはエンジンとモーター、2つの原動力を活用し走行しています。
その発電用エンジンの種類や最大出力、最大トルク等、ノート・オーラともに同じ動力のものが搭載されています。
一方のモーターは、フロントとリヤ(4WDのみ)に搭載しています。
リヤモーターは発電用エンジン同様、両車に違いはありませんが、違いがあるのは「フロントモーター」。
種類やリチウム電池が使われている点では違いが無いものの、「最大出力」「最大トルク」に違いがあります。
それぞれの性能を比較してみましょう。
最高出力 | 最大トルク | |
オーラ | 100kW(136PS)/ 3183 -8500rpm | 300N・m (30.6kgf・m)/ 0-3183rpm |
ノート | 85kW(116PS)/2900-10341rpm | 280N・m(28.6kgf・m)/0-2900rpm |
最高出力・最大トルクともに、オーラの性能が高いことがわかります。
動力性能が向上すると、力強いパフォーマンスに期待ができます。
燃費性能
オーラとノートのカタログ燃費から見ていきましょう。
単位:km/L | オーラ |
ノート |
||
---|---|---|---|---|
G/特別仕様 | NISMO | X | 特別仕様 | |
WLTCモード | 27.2(22.7) | 23.3 | 28.4(23.8) | 27.8(23.2) |
市街地モード | 26.9(21.8) | 22.5 | 27.8(22.8) | 27.0(23.2) |
郊外モード | 29.6(24.9) | 25.3 | 31.1(25.8) | 30.3(24.8) |
高速道路モード | 25.9(21.8) | 22.4 | 27.1(23.0) | 26.7(22.3) |
JC08モード | 33.0(27.0) | – | 33.8(27.4) | 33.2(26.9) |
カタログ燃費ではありますが、両車25km/Lを超える燃費性能を持っています。
乗用車であることを考えると、素晴らしい性能だと言えますね。
では、実際に走行した時に測る「実燃費」ではどうでしょうか。
こちらも比較してみてみましょう。
オーラ | |
FF | 18.38km/L |
4WD | 16.67km/L |
ノート | |
FF | 20.05km/L |
4WD | 15.77km/L |
参考:e燃費
駆動方式別に比較してみると、FFはノートが、4WDはオーラが平均実燃費は高くなります。(R6.3月時点。e燃費調べ)
令和4年末時点の国土交通省が報道する「自動車の燃費ランキング」によると、普通・小型自動車部門でノートがベスト10にランクインしています。
このことから、他の車と比較してもノートやオーラは「燃費の良い車」と言っていいでしょう。
安全性能
オーラ | ノート | |
プロパイロット(ナビリンク機能付) | △ | △ |
プロパイロット | ― | △ |
プロパイロット緊急停止支援システム(SOSコール機能付) | △ | △ |
SOSコール | △ | △ |
SRSエアバッグ〈前席〉 | 〇 | 〇 |
SRSニーエアバッグ〈運転席〉 | 〇 | 〇 |
SRSサイドエアバッグ〈前席〉&カーテンエアバッグ | 〇 | 〇 |
ヒルスタートアシスト | 〇 | 〇 |
インテリジェント エマージェンシーブレーキ | 〇 | 〇 |
踏み間違い衝突防止アシスト | 〇 | 〇 |
標識検知機能(進入禁止標識検知、最高速度標識検知、一時停止標識検知) | 〇 | 〇 |
インテリジェント FCW(前方衝突予測警報) | 〇 | 〇 |
LDW(車線逸脱警報) | 〇 | 〇 |
インテリジェント DA(ふらつき警報) | 〇 | 〇 |
インテリジェント LI (車線逸脱防止支援システム) | 〇 | 〇 |
フロント&バックソナー | 〇 | 〇 |
エマージェンシーストップシグナル | 〇 | 〇 |
インテリジェント BSI(後側方衝突防止支援システム) | 〇 | △ |
BSW(後側方車両検知警報) | 〇 | △ |
RCTA(後退時車両検知警報) | 〇 | △ |
車両接近通報装置 | 〇 | 〇 |
イモビライザー(国土交通省認可品) | 〇 | 〇 |
上の表では、「△:セットオプション(メーカーオプション)」「〇:標準装備」となります。
一覧で見た時に、安全装備が充実しているといえるのはオーラですね。
必要最低限の安全装備を求める人にとっては、ノートがおすすめだと言えるでしょう。
しかし、両車ともに「プロパイロット」の設定はメーカーオプションです。
最新モデルだからといって、すべてのシステムが標準で装備しているわけではないということを把握しておきましょう。
日産「オーラ」と「ノート」は外観や内装にも違いがある
オーラとノートには、サイズや性能の他、外観・内装デザインにも違いがあります。
エクステリア・インテリアに分けてご紹介します。
エクステリアデザインの違い
オーラとノートでは、ヘッドライトの薄さやフロントグリル、ロアバンパーのデザインなどが異なっています。
オーラ | ノート |
親しみやすさのあるカラードグリルやダークメタルグレーグリルを採用しているノート。
先代モデルに採用していた「Vモーション」のフロントマスクは、「デジタルVモーション」へと進化しています。
一方のオーラは、メッキ部分が少ないものの、「高級感ある」ということばがピッタリ当てはまるデザインです。
ノートとはまた違った、シンプルさと美しさを兼ね備えています。
オーラ | ノート |
オーラには、シーケンシャルターン機能付きのLEDが、ノートには、シャープなLEDヘッドランプが採用されています。
オーラは流れるLEDポジションランプで、高級感はUPしています。
ノートのヘッドランプもLEDではありますが、オーラのようにシーケンシャルターン機能は付きません。
しかし、ノートにはにメーカーオプションの設定があり、アダプティブLEDヘッドライトシステムへの変更が可能です。
オーラ | ノート |
オーラのホイールには、樹脂加飾付きの17インチアルミホイールを採用。
アルミホイールのデザインも斬新で、先進感を高めていますね。
ノートは、標準で16インチのフルホイールカバーが採用されています。
また、ノートにはメーカーオプションの設定があり、16インチアルミホイールへ変更も可能です。
オーラ | ノート |
バックスタイルを見ると、オーラの方がボディに膨らみがあることがわかります。
オーラは3ナンバー化されているため、ノートよりも全幅が拡大しています。
インテリアデザインの違い
車内空間の広さに違いはありませんが、内装の質感の違いは大きくあります。
グレードによって内装デザインが設定されています。
G leather edition (ブラック) |
|
G leather edition (エアリーグレー) |
|
G | |
G(エアリーグレー) |
画像引用:日産オーラ
オーラの内装カラーは、グレードにより設定されています。
「leather edition」にはシート地に本革を、エントリーモデルのグレードGであっても本革や人工皮革が採用されています。
ブラック | |
エアリーグレー |
画像引用:日産ノート
ノートの内装色は2パターンあり、グレードXではどちらも選ぶことができます。
シート地には、ランダムストライプトリコット/合皮が採用され、抗菌仕様となっています。
画像引用:日産ノート
オーラやノートの特別仕様車では、内装色はブラックのみとなります。
専用シートは、合成皮革のテーラーフィットを採用。
90th Anniversaryタグも付随します。
90周年特別使用車の内装デザインは、両車ともに同じデザインです。
画像引用:日産オーラ
オーラのメーターディスプレイには、12.3インチのカラーディスプレイが装備しています。
両サイド対称にタコメーターや速度計を表示し、ドライバーにわかりやすい表示がされます。
また、インパネ部分には木目調パネルが採用されています。
より上質な空間を提供していることがわかりますね。
画像引用:日産ノート
一方、ノートのメーターはオーラよりもシンプルにつくられています。
シンプルではありますが、実はノートのメーターは中央のナビモニターと一体型となっています。
ドライバーから見やすい角度であり、タブレットのような先進的なデザインが特徴です。
日産「オーラ」と「ノート」価格の違いもチェック!
デザインや性能の違いがわかったところで、次に価格についてご紹介します。
それぞれの新車や中古車相場を、詳しく見ていきましょう。
新車価格
オーラには、2つのグレード(それぞれに2WD/4WD)の他、スポーツモデルのNISMOや特別仕様車の設定があります。
それぞれの新車価格を一覧にしてみました。
オーラの新車価格 | |
G | 2,699,400円 |
G leather edition | 2,783,000円 |
G FOUR | 2,957,900円 |
G FOUR leather edition | 3,041,500円 |
NISMO(2WD) | 2,981,000円 |
G 90周年記念車 | 2,809,400円 |
G FOUR 90周年記念車 | 3,067,900円 |
参考:日産オーラ
NISMO以外のモデルには2WD・4WDと設定があります。
「FOUR」と記載あるモデルは「4WD」となります。
オーラのエントリー価格は約270万円。
総額300万円近くするモデルや、300万円オーバーのコンパクトカーというと、決してリーズナブルな価格とは言えませんね。
続いては、ノートの新車価格をご覧いただきましょう。
ノートは「X」グレードをベースに4モデルの設定です。
ノートの新車価格 | |
X | 2,299,000円 |
X FOUR | 2,580,600円 |
X 90周年記念車 | 2,409,000円 |
X FOUR 90周年記念車 | 2,690,600円 |
参考:日産ノート
ノートには、オーラのように「NISMO」の設定はありません。
しかしながら、特別仕様車のラインナップの設定もあり、スタート価格は約230万円から。
オーラより40万程度、低価格に設定されています。
中古車相場
ノートとオーラの中古車相場をそれぞれ見ていきます。
オーラは2024年4月時点でフルモデルチェンジしていませんので、生産中のモデルのみの相場です。
一方のノートは、2024年4月時点でフルモデルチェンジは2度行われています。
生産時期別に相場を調べてみました。
オーラ | |
2021年-生産中 | 約180万円-約350万円 |
ノート | |
2020年-生産中 | 約120万円-約320万円 |
2012年-2020年 | 約20万円~約210万円 |
2005年-2012年 | 約10万円~約60万円 |
先述したように、新車と同じくノートの方が価格は安く提供されていますね。
中古車を検討している場合は、数多くのモデルから選べるノートを調べてみましょう。
日産「オーラ」と「ノート」どちらを買うべき?
オーラとノートの違いが分かったところで、どの点を重視して購入するかを考えます。
- コスト面
- 乗り心地
- 扱いやすさ
等、購入の決め手になるポイントは人それぞれ。
オーラの購入が向いている人・ノートの購入が向いている人の特徴をご紹介します。
高級感のある車なら「オーラ」
画像引用:日産オーラ
クオリティの高いコンパクトカーをお求めの人は、オーラがおすすめです。
オーラには、今までのコンパクトカーにない上質さや充実した先進機能が装備していることが特徴です。
「プレミアムなコンパクトカー」と言われるだけあって、細部にまでこだわって設計されています。
しかし、装備は充実しているとはいえ、初代オーラには「プロパイロット」は全車オプション装備となります。
購入前にはどの標準で付くもの、オプションでないと付かないものを把握しておきましょう。
コスパを重視したいなら「ノート」
画像引用:日産ノート
購入費用や維持費を優先して購入を検討する場合は、ノートがおすすめです。
維持費の中に含まれる「燃料費」。
燃費消費率に大差はありませんが、少なからずノートの方が低燃費な走行に貢献しています。
また、新車の他、中古車を探している人にもノートがおすすめ。
ノートは2005年から誕生しているわけですから、2021年に誕生したオーラよりも圧倒的に中古車流通量は多いです。
数年落ちのモデルの中古車相場を比較しても、ノートの方が費用を抑えて購入できます。
日産オーラとノートの購入は新車? それとも中古車?
ご紹介してきたように、それぞれの新車価格は日産オーラが約270万円から、日産ノートが約230万円から。
現実的な価格設定かもしれませんが、決して安価とは言えません。
オーラやノートに限らず、自動車を購入する前には「新車」を購入するのか「中古車」を購入するのかを第一に考えます。
それぞれのメリットやデメリットをご紹介しましょう。
メリット | デメリット | |
新車 |
・新車ならではの満足感 |
・納期が長い |
中古車 |
・新車よりも低価格 |
・1台限り |
新車は必ずしも、メリットばかりとは限りません。
誰も使用していない新品ではありますが、一からつくられることで待ち時間が発生します。
年単位で納車待ちしなければならないモデルもあります。
一方の中古車にもメリットはあります。
中古車は在庫がある状態で車を購入します。
そのため、新車のように長い納期はかかりません。
早ければ1か月以内に納車することができるので、納期に期限がある人は新車の購入はおすすめできません。
このように、「新車は良いことだらけ」「中古車にはデメリットしかない」という概念は間違いです。
メリットがあれば反対にデメリットも存在するということを、頭に入れておきましょう。
日産オーラとノートがお得に手に入る登録済未使用車とは?
「新車は予算オーバーになる」「新車は納期が間に合わない」「使用感ある中古車は躊躇してしまう」とお考えの人は、登録済未使用車の購入がおすすめです。
登録済未使用車は、ディーラーや自動車販売店が販売台数目標達成のために自社名義で新車登録し、誕生します。
実際にオーナーが付いているわけではないため、お店側の在庫扱いとなります。
在庫期間が長期化すると、一般的には車の価値は下がる一方です。
そのため、新車よりも販売額を下げて提供されることが多いという特徴があります。
私たちが登録済未使用車を購入する時には、すでに新車登録が完了している状態ですので、中古車扱いとなります。
しかし、一般的な中古車と大きく違う点は誰も使用していないということ。
走行距離も車の状態も、ほぼ新車と変わりありません。
また、在庫がお店にある状態で購入できるので、納期手続きもスムーズに行えます。
車の森(普通車)では最短1週間、軽の森(軽自動車)は最短3日で納車可能です。
日産オーラやノートをお探しの方は車の森にご相談ください!
日産を代表するコンパクトカーといっても過言ではないオーラとノート。
よく似たモデルではありますが、実際にはオーラは安全システムが充実していることや、より上質な空間を提供していることがわかりました。
一方のノートは車両重量の軽さもあり燃費は良好、コンパクトカーながらも大容量の荷室空間を確保しています。
自分にあったモデルを購入する為にも、購入前には必ずその車の特徴を把握しておくことが必要です。
この記事をお届けしました〈車の森〉には、新車や中古車の他、登録済未使用車の取り扱いもございます。
オーラやノートをご検討中の方は、ぜひ車の森へご相談ください。