“ディーゼル車”と聞くと、トラックなどを思い浮かべる方が多いかもしれません。
ですが近年ではディーゼルエンジンを燃料とした乗用車が増えています。
そこで今回は、ディーゼル車はガソリン車とどこが違うのか、ディーゼル車を選ぶ時のポイントやおすすめのディーゼル車などをご紹介していきたいと思います。
ディーゼル車とは?ガソリン車との違いを解説
ディーゼル車とは、軽油を燃料とするエンジンを搭載した車のことを指します。
軽油はガソリンに比べて価格が安く、燃費性能も優れているという特徴があります。
一方でディーゼル車は排気ガスが大気汚染を悪化させてしまうと問題視されていました。ですが有害物質の排出の少ない「クリーンディーゼル車」が開発され、環境に優しい次世代のエコカーとして新しく生まれ変わりました。
では、ディーゼル車とガソリン車の違いを表で比べてみましょう。
ディーゼル車 | ガソリン車 | |
燃料 | 軽油 | ガソリン |
燃費性能 | ガソリン車に比べて良い | ディーゼル車に比べて悪い |
走行性能 | 初速、低速時もパワーが強い | 高速走行時の加速が安定してる |
着火方式 | 圧縮熱で自然着火 | 点火プラグで着火 |
車体価格 | 高い | 安い |
燃料費 | 安い | 高い |
メンテナンス費 | 高い | 安い |
ディーゼル車とガソリン車との大きな違いに着火方式の違いがあります。
ガソリンエンジンは、空気と燃料をシリンダー内で圧縮し点火プラグの火花で着火させます。ディーゼルエンジンは、シリンダー内の圧縮した空気に燃料(軽油)を吹きかけて自然着火させるという違いです。
ディーゼル車のメリット
ディーゼル車のメリットについてみてみましょう。
燃費が良い
ディーゼルエンジンはガソリンエンジンに比べて熱エネルギーの変換効率がよいので、ガソリンエンジンと比べて2~3割ほど燃費が良いとされています。
《例:マツダCX-5 ディーゼル車VSガソリン車》
マツダ CX-5 | |||
ディーゼル車 (XD 2WD 6EC-AT) |
ガソリン車 (20S 2WD 6EC-AT) |
||
使用燃料 | 軽油 | 無鉛レギュラーガソリン | |
WLTCモード燃費 | 17.4㎞/L | 14.6㎞/L | |
WLTCモード燃費 |
市街地モード | 13.9㎞/L | 11.2㎞/L |
郊外モード | 17.4㎞/L | 15.3㎞/L | |
高速道路モード | 19.5㎞/L | 16.2㎞/L |
燃料代が安い
ディーゼル車の燃料は軽油なので、ガソリンよりも安くつきます。
軽油とガソリンの1Lあたりの価格を比較すると、軽油は20円~30円ガソリンより安く売られていることが多いのです。
しかも燃費も良いので相乗効果でさらに燃料代を安く抑えられます。
力強い走りと加速性能に優れている
ガソリンに比べて軽油は燃焼エネルギーが大きいため、より太いトルクを発生させることができます。
そのため加速性能に優れており、追い越しや坂道で大きくアクセルを踏み込まなくても力強く走れ、スムーズに加速できます。
ディーゼル車のデメリット
では次にディーゼル車のデメリットについてみてみましょう。
車両本体価格が高い
車両本体価格がガソリン車に比べて高い傾向にあります。
これはディーゼル車が高圧縮比に耐える得る強度と気密性が必要であり、製造コストがガソリン車よりも多くかかるためです。
税金が高くなるタイミングが早い
現在では、ガソリン車よりもディーゼル車のほうが自動車税の高くなるタイミングが早いです。
ガソリン車は新車登録後13年経過すると税率が高くなり、ディーゼル車は新車登録後11年経つと自動車税が高くなります。
新車でディーゼル車を購入して長く乗り続ける予定の方は、ガソリン車より早く自動車税が上がるということを注意しておきましょう。
メンテナンス費用が高い
ディーゼル車はガソリン車に比べオイル交換のスパンが短いので、オイル代がかかります。オイルもガソリン専用のものより高額です。
またディーゼルエンジンは燃焼時に発生させるススが溜まるので、メンテナンスの頻度がガソリンエンジンに比べ多くなります。
寒冷地に行く場合、注意が必要
軽油はガソリンよりも凍結しやすい燃料です。
そのため寒冷地で長時間駐車する場合には注意が必要です。
寒冷地で販売されている軽油には凍結しにくくする添加物が入っているため、寒冷地に移動した際には給油をして添加物が入った軽油をガソリンタンク内で混ぜておくといいでしょう。
ディーゼル車は規制強化の傾向にある
クリーンディーゼル車は従来、エコカー減税の対象に含まれていました。
ですが経済産業省は、「令和3年度税制改正(車体課税の延長・見直し)」で、2023年度からクリーンディーゼル車をエコカー減税対象外とすることを発表しています。
グリーン化特例からもこの改正により除外されることとなっており、税制上のメリットがなくなってしまうことが危惧されています。
ディーゼル車の選び方のポイント
現在では様々なタイプのディーゼル車が各メーカーから発売されています。
ディーゼル車を購入したいと思った時に、自分に合ったものをどのように決めたら良いのかポイントをご紹介します。
<コンパクトカータイプ>
画像引用▶プジョー 308
ディーゼルの燃費の良さを最大限活かした乗り方がしたいのならば、コンパクトカーを選ぶことをおすすめします。
ディーゼルのコンパクトカーは特に低燃費なものが多く、ランニングコストを抑えることができます。
ボディが小さいので狭い道もスイスイ運転でき、運転が苦手な方にもおすすめです。
<SUVタイプ>
キャンプやアウトドア時に悪路も難なく走ることのできるクルマが欲しいのならば、ディーゼルエンジンのパワーを活かしたSUVがおすすめです。
ディーゼル車ならではのトルクでオフロードでも力強く走ることができ、SUVの走破性を堪能できます。
<ミニバンタイプ>
グループやファミリーで使える車が欲しいなら、乗車定員数が多く、荷室も広いミニバンがおすすめです。
ボディサイズが大きいミニバンは重量も重くなりますが、ディーゼル車なら人や荷物をたくさん載せてもスムーズに発進や加速ができます。
<セダンタイプ>
画像引用▶ジャガー XE
走ることを楽しめる車が欲しいなら、セダンタイプがおすすめです。
エコカーに関心があるけど、電気自動車やハイブリッドカーでは走りが物足りない…と感じる方にはパワフルな走りが楽しめるディーゼル車がぴったりです。
【2024年】おすすめのディーゼル車!人気車種5選!
ここで人気のあるおすすめディーゼル車を5車種ご紹介します♪
MAZDA/CX-5
画像引用▶MAZDA CX-5
マツダのクロスオーバーSUVのCX-5。
5ドア5人乗りのクロスオーバーという実用的なボディでありながら、車を操る喜びを味わえる走行性能を持っています。
ディーゼルの長所であるトルク感や高効率はそのままに、短所である騒音・振動を抑えた革新的なエンジンを生み出したSKYACTIVテクノロジーの素晴らしさが高く評価され、2012年・2013年と連続で「日本カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞したクルマです♪
画像引用▶MAZDA CX-5
内装は上質感のあるインテリアで、人間工学に基づいたシート設計など使う人のことを第一に考えた快適な機能が装備してあり、乗る人みんなが心地よい時間を過ごせるようになっています。
**スペック情報**
車名・モデル | マツダ CX-5・XD Smart Edition |
全長/全幅/全高 ㎜ | 4,545/1,840/1,690 |
荷室寸法(長/幅/高)㎜ | 1,890/1,540/1,215 |
乗車定員 | 5人 |
総排気量 | 2.188L |
最高出力 | 147kW(200㎰)/4,000rpm |
最大トルク | 450N・m(45.9 kgf・m)/2,000 rpm |
燃費(㎞/L) | WLTCモード 19.5㎞/L |
駆動方式・トランスミッション | 2WD・6MT |
メーカー希望小売価格 | 3,228,500円(税込) |
マツダ/MAZDA2
画像引用▶MAZDA MAZDA2
マツダのコンパクトカー、MAZDA2。
コンパクトなボディにディーゼルエンジンを搭載しているので非常に燃費が良く、軽油とガソリンの価格差を考えると、同クラスのハイブリッド車にも負けないランニングコストになります♪
MAZDA2の同モデルのガソリン車が最大トルク141Nmに対し、ディーゼル車は250Nmと高トルクですので、力強い加速力が楽しめます!
画像引用▶MAZDA MAZDA2
またコンパクトカーながら高級感を感じさせるエクステリアデザインや、内装も上質感あふれるデザインに心地よくフィットするシートや便利な収納スペースなど優れた機能性を持ち合わせています。
後部座席はそれほど広くはないので、走りを楽しむ!ということを重視する、主に1~2人で使用する方にぴったりのおクルマです。
**スペック情報**
車名・モデル | マツダ MAZDA2・XD |
全長/全幅/全高 ㎜ | 4,065/1,695/1,525 |
荷室寸法(長/幅/高)㎜ | 1,805/1,445/1,210 |
乗車定員 | 5人 |
総排気量 | 1.498L |
最高出力 | 77kW(105㎰)/4,000rpm |
最大トルク | 250N・m(25.5 kgf・m)/1,500-2,500rpm |
燃費(㎞/L) | WLTCモード 21.6㎞/L |
駆動方式・トランスミッション | 2WD・6EC-AT |
メーカー希望小売価格 | 1,955,800円(税込) |
三菱/デリカD:5
三菱の大人気ミニバン、デリカD:5。
デリカD:5は2019年12月末にガソリン車の生産を終了し、ディーゼル車のみとなりました。
デリカD:5はSUVの悪路走破力を備えたミニバンで、そこにディーゼルエンジンの力強さが加わり、どんなデコボコした山道などでも余裕の走りをみせてくれます。
ミドルサイズミニバンでディーゼルエンジンを搭載しているのはデリカD:5のみ!大人数やたくさんの荷物を積んでアウトドアに出かけるのに最適なおクルマです♪
安全性能にも優れており、衝突被害軽減ブレーキシステムや誤発進抑制機能、オートマチックハイビームなどの先進安全装備が全車標準装備されているので、安心したドライブが楽しめます。
**スペック情報**
車名・モデル | 三菱 デリカD:5・M |
全長/全幅/全高 ㎜ | 4,800/1,795/1,875 |
荷室寸法(長/幅/高)㎜ | 2,980/1,505/1,310 |
乗車定員 | 8人 |
総排気量 | 2.267L |
最高出力 | 107kW(145㎰)/3,500rpm |
最大トルク | 380N・m(38.7 kgf・m)/2,000 rpm |
燃費(㎞/L) | WLTCモード 12.6㎞/L |
駆動方式 | 4WD |
メーカー希望小売価格 | 4,156,900円(税込) |
TOYOTA/ランドクルーザープラド
トヨタのオフロード向けの本格SUV、ランドクルーザープラド。
プラドにはガソリンモデルもありますが、オフロード走行を手助けしてくれる装備などがディーゼル車には全グレード標準装備なのに対し、ガソリンモデルでは装備されていないなど差別化されています。
アウトドアなどでオフロードを走る機会が多い方にはディーゼルモデルが断然おすすめです♪
トルクも2.7Lガソリンエンジンは246N・m/3,900rpmなのに対し、2.8Lディーゼルエンジンは500N・m/1,600~2,800rpm。その差は圧倒的で、さらに最大トルク発生回転数もディーゼルは1600rpm~と低いのでオフロード走行で安定した走りをしてくれます。運転しやすく、疲れにくいのが特徴です。
**スペック情報**
車名・モデル | トヨタ ランドクルーザープラド・TX2.8Lクリーンディーゼル(5人乗) |
全長/全幅/全高 ㎜ | 4,825/1,885/1,850 |
荷室寸法(長/幅/高)㎜ | 1825/1,565/1,240 |
乗車定員 | 5人 |
総排気量 | 2.754L |
最高出力 | 150kW(204㎰)/3,000~3,400rpm |
最大トルク | 500N・m(51kgf・m)/1,600~2,800 rpm |
燃費(㎞/L) | WLTCモード 11.2㎞/L |
駆動方式 | 4WD |
販売当時のメーカー希望小売価格 | 4,330,000円(税込) |
BMW 2シリーズアクティブツアラー
画像引用▶BMW 2シリーズ アクティブツアラー Luxury
高級外車BMWの、2シリーズ アクティブツアラー。
BMW2シリーズの魅力は「コンパクトでありながらBMWらしい走行感を味わえること」ですが、ディーゼルエンジンの218dモデルではより力強い走りを体感できます!
コンパクトなボディですので女性でも運転しやすく、全高が1,550㎜なので機械式の立体駐車場にも収まるサイズで駐車場探しにも苦労しません。
画像引用▶BMW 2シリーズ アクティブツアラー Luxury
後部座席を倒せば広い荷台スペースを確保することができるので、アウトドアやレジャーにもぴったりです♪
外車の安全性はどうなの?と心配される方もいらっしゃるかもしれませんが、BMWのミニバンは「衝突回避・被害軽減ブレーキ」を全車標準装備しているので安心してドライブを楽しむことができます(^^)
**スペック情報**
車名・モデル | BMW 2シリーズ アクティブツアラー・218d アクティブツアラー Luxury |
全長/全幅/全高 ㎜ | 4,375/1,800/1,550 |
乗車定員 | 5人 |
総排気量 | 1,995㏄ |
最高出力 | 110kW(150㎰)/4,000rpm |
最大トルク | 330N・m(33.7kgm)/1,750-2,750 rpm |
燃費(㎞/L) | JC08モード 22.2㎞/L |
駆動方式 | 前輪駆動 |
メーカー希望小売価格 | 5,236,000円(税込) |
ディーゼル車のよくある質問
ここではディーゼル車に関するよくある質問をまとめてみました。
ディーゼルエンジンはなぜ人気?
国内におけるディーゼル車の売り上げは伸びています。
ではなぜ今ディーゼル車が人気となっているのでしょうか?
SUV車の人気
現在SUV車は国内外で人気の車種です。
SUVはワゴンやセダンに比べボディが重く、悪路を走ったりすることも多い車。そのため実用回転域の駆動力が高く、燃費性能の優れたディーゼルエンジンとの相性が良いため、ディーゼルモデルを設定しているSUV車が多く販売台数も多いのです。
ガソリンに比べ安価な軽油
日本ではガソリンに比べ軽油の税金が安く、1L当たりの小売価格がレギュラーガソリンを20~30円ほど下回ります。
ランニングコストを抑えられるという利点から、ディーゼル車に人気が集まっていいるのです。
クリーンディーゼルの減税措置
クリーンディーゼル車はエコカー減税の対象となり、購入時に納める環境性能割と重量税が課税されずお得に乗れることから人気です。
ですが2023年度末には、クリーンディーゼルの減税措置が廃止される予定なので、今後は税制面でのメリットはなくなります。
ガソリンを入れてしまった場合どうしたらよい?
ディーゼル車に間違えてガソリンを入れてしまった場合、燃料噴射ポンプの破損などを起こしてしまい修理が必要になります。
もし誤ってガソリンを入れてしまった時の対処法は、走行する前か後かで違います。
走行する前に気づいた場合
走行前にガソリンを入れたことに気づいたら、ガソリンスタンドのスタッフやロードサービスに相談し、すぐに燃料を抜いてタンクを洗浄しましょう。
そのままエンジンを始動させてしまうと、排ガスに白煙が混じり噴射ノズルや燃料ポンプが故障してしまいます。
走行してから気づいた場合
走行しはじめてからガソリンを入れたことに気づいたら、他の車の邪魔にならない場所にすぐに停車しエンジンを切り、ロードサービスにレッカーを依頼しましょう。
最初のうちはエンジンがかかりますが、すぐに力がなくなってきて白煙を吐き、やがてエンジンが停止します。
ディーゼル車の耐久性は?
ディーゼル車のエンジンは、燃焼方式の特性からもともと非常に頑丈な作りで、ガソリン車に比べ耐久性があり寿命が長いと言われています。
ですが、燃焼の力が強いためエンジンにかかる負荷はガソリンエンジン以上です。このことから寿命で言うとディーゼル車はガソリン車よりも短くなっていることが多いでしょう。
ディーゼル車のご購入は車の森におまかせ!
ガソリン車に比べ、燃料代が安く燃費も良いディーゼル車。
いいことだらけのように感じますが、車体価格がガソリンモデルよりも高く、メンテナンス費もかさむなどのデメリットもございます。
ディーゼル車の購入をお考えの方は、今回ご紹介したメリットやデメリット、ガソリン車との違いも参考にしていただき、改めてディーゼル車の購入を検討してみていただけたら幸いです。
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